2014年11月29日

高野山女人道(不動坂〜奥之院)B…by kome麹

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ピークを降りて、大滝口へ向かう。
ちょっとだけ下ると、
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大滝口女人堂跡に到着。熊野本宮へとつづく小辺路の起点です。
ろくろ峠とも呼ばれ、ここから大塔や金堂を拝もうと、女性たちがろくろのように首を伸ばしたからと言われています。
しかし、どんなに首を伸ばしたところで、山内はちっとも見えないのでした。
むごい。
ここのスタンプを押したら、案の定、絵柄は女性のろくろ首でした。ギャーッ

ここからしばらくトラックでも通れそうな広い林道歩きになる。
今までとのギャップに、本当にこっちで合ってるのかな、と思い始めた抜群のタイミングで案内表示が現れる。ありがたや。
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真別処分岐に到着。小辺路とはここでお別れ。
熊野本宮へというお誘い文句には相当に惹かれるものがありますが、ここは大人しくすでにお馴染みとなった細道へと下る。
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急な下りが、延々と続く。
延々と上ってきたのですから、当然なのですが・・・
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一体、何の必要があって、こうなったのか。
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下って下って、小川を渡って、円通律寺(真別処)に到着。
ここは修行の寺で、山門から中へは入れません。要注意!

とはいえ、こんなところが奥之院の裏山にあるとは、ここに来るまで知らなかった。
福井県の永平寺の修行の厳しさは世に知れ渡っていますが、高野山もこんな裏の顔を隠していたのか。
(と思ったら、金剛峯寺の山内案内図に載っていた。すんまそん)
永平寺には表の賑わいがありますが、ここは全くの山の中。
ここで寝起きして、冬の早朝、奥之院の水行場で水行したりするのだろうか。ふう〜っっ
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広い道を淡々と下って行って、「ああ、このまま下って下って、奥之院に着くのだな」と思っていたら、
せま〜い山道を上り返せ、と表示が言う。
「この表示の方向は微妙におかしい」と夫は(願望を)口にするが、持っていた案内図も「山道に入れ」と書いている。
気力だか体力だかわからない力で上っていくと、案内通り彌勒峠祠に出た。
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そして、祠から下ること一分で、「もう一度上り返せ」と表示は言う。
なかなかにサディスティックな道である。
これを巡らされて、挙句の果てに大師御廟も拝めない女性たちの無念や
如何に。

そして、我々も彌勒峠の五大尊堂(女人堂)跡の表示を撮影する気力もなしに、ひたすらに上り返す。案内図では「眺望が良い」という全く眺望の良くない尾根道を行く頃には、何で女人結界もないこの現代に、こんな苦しい思いをしているのか、と訳が分からなくなったりして、
それでも、ここに至るまでには父はもっとずっと苦しかったのだものな、と感じ入ったり納得したり。

尾根道終わって、あとはずっと下りが続き始めたら、右手に整備された広大な墓地が見えてきた。
「あれは奥之院でしょう。間違いなく奥之院でしょう。奥之院じゃないと、もう大変です(涙)」という頃に、
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大峰口への立札、そして中の橋駐車場に到着。
ばんざーい、ばんざーい、着いた!

(大峰口は吉野から天川を過ぎて高野山へと至る道で、弘法大師が高野山へ初めて入った道だと言われています。最近この道が『弘法大師の道、Kobo Trail 』として整備され、トレラン大会などが行われています。それもまた面白い、かも?)

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奥之院を行く。
真っ暗に見えますが、四時半です。
女人道自体は大体コースタイムどおりで終えました。撮影やら買い物やら遊び過ぎたのね。

しかし、あちこちに出ている女人道のコースタイム、コース距離はHPによって違っているので、極楽橋駅から40歳代ぽっちゃり夫婦(運動不足)が歩いて、三時間半ほどだったということは、これから歩こうという方には頭の片隅に置いておいてください。
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御廟の橋。
この奥は撮影禁止、脱帽です。
弘法大師御廟に至る最後の階段が足にきつかったですよ。

そして大師御廟の隣で父は眠っている。

秋の紅葉激混み高野山もこの時間には人ひとりいないような状態で、この時間に着いて、かえってよかったのかな、と思う。

男の人にとってはどうか知らないが、娘にとって父は世界一の父である。
思い返せば、後悔ばかりが先に立ち、気分も上がったり下がったり、
それが案外、山登りのリズムにあっているようでもあり、

また、どこかに行きたいですね。

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お参りを終えて、中ノ橋まで戻ってくると、高野山駅行バスが止まっていた。
これを逃しては〜!と『みろく石本舗 かさ圀』さんに後ろ髪引かれる夫を
バスに押し込んで、高野山駅到着。
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行きに見送ったケーブルカーに乗り込み、50分かかった不動坂を5分で
下る。

学文路駅に着いて実家まで歩き、そこですっかりスタミナが切れた。
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おみやげに買った柿の葉寿司と森下商店さんのごま豆腐を
美味しくいただきました。

翌日、翌々日と筋肉痛が出なかったのは、まだ希望有ですか。


posted by バイクの田中&kome麹 at 00:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 山登り
この記事へのコメント
どもです

四国生まれなんで、お大師さんゆかりの話やお寺が身近な環境で育ちました。
徒歩で八十八ヶ所のお四国参りをして、高野山に行くってのをいつかやってみたいと思ってますが、いつになることやら。
Posted by えふ at 2014年12月06日 11:12
世界遺産になってからの整備が凄いです!
かなり行きやすくなっていますよ。
昔、オフロードバイクで走った林道が舗装工事してるぐらいですからね〜。
高野山行くときは連絡ください。奥さんの実家、すぐ近くなんで(^^♪
Posted by バイクの田中です! at 2014年12月07日 19:01
えふさん、こんにちは。
亀レス、申し訳ありません。
四国方面では、しまなみ海道に惹かれています。
千円高速復活してくれたら、行くのですが。

お遍路行脚、大峰奥駆、熊野古道、、、いいところいっぱいありますよ。
いつやるか? 今やりましょう(古い?(^^♪)
Posted by kome麹 at 2014年12月09日 10:45
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